DQX 3DS版買いました ヽ(*’-‘)ﾉ

これまで、Wii / Wii U / PC と据え置き機でリリースされてきたDQXですが、携帯機の3DSでのリリースということで、「出先でちょっとプレイできたらなぁ」と気になっている人も多いと思います。かくいう自分も、普段はWii U版でプレイしてますが、出かけた先とかあわよくば通勤の電車の中で職人仕事ぐらい出来たら・・・なんて。

ただ、今回の3DS版はドコモのdゲーム版と同じく”クラウドストリーミング”形式。動画を常に流し続けてるのとほぼ同じ仕組みのため、回線は大丈夫なのか？通信量はどれぐらい？ラグとかどの程度発生するんだろう・・・　と発売前から気になっていたので、試してみました。

それにしてもAmazonのレビューが荒ぶってますね。
そのあたりの実際プレイしてみての感想なんかも合わせて触れていこうと思います。

今回はiPhone 5 / au / 4G (LTE) を使って、これに「インターネット共有」（テザリング）でインターネットにつなげてプレイしてみました。計測場所は自宅。アンテナは5本中4本、スピードテストの結果は下り 25.8Mbps / 上り 11.5Mbps。ガチ安定環境とまではいかないまでも、そこそこの環境かと思います。

 

発売初日はほぼログインゲームでなかなか接続できなかったのですが、金曜にソフトのバージョンアップが入り、3日経った今は割と普通にログイン出来るようになりました。今回は、Verアップ後(ver.1.01)でプレイしています。「畑に水やり　→　職人仕事納品　→　迷宮」という日課コースで30分。

以下、「Wi-Fiでは・・」等の断りがない場合、すべて「LTEでのテザリングプレイ」時の感想です。Wi-Fi→光回線接続の場合はまた異なりますのでご注意ください。

映像どうなの？

スクリーンショットはキレイに見えますが、実際には動画圧縮特有のmpegノイズの載った「もやっ」とした映像です。かなりビットレートを落としていると思われます。”ブロックノイズ”とか”モスキートノイズ”とかでイメージできる人は、そんな感じです。スクリーンショットはサーバー側で撮影されて保存されるので、ストリーミングの圧縮の影響を受けずに綺麗なままなんですね。

3DS版では回線の速度や品質を判別して自動的に画質を落としたり上げたりする仕組みが入っています。テザリングプレイの時は、Wi-Fiで光につないだときよりは多少画質が落ちます。イメージ的には、youtubeで画質を240pにして全画面表示した時がテザリングプレイに近いです。でも、Wi-Fi接続時にもせいぜい360pが近いかなぐらいなので、どちらにしろ画質的には「プレイに支障が出るというレベルではないが、快適とは言えない」といったところ。

圧縮率の低いコーデックを使ってるんだろうなぁと予想されます。圧縮率高めのコーデックにすればもう少し画質は上がると思うんだけど、3DSの性能的に難しいんでしょうね。

音質はどうなの？

音は全体的に籠もっています。また高音の「シャリシャリ」が強く出る当たり、かなり圧縮された音という感じです。ビットレートをかなり落としたmp3をイメージして貰えればそんな感じです。さらに、時々プチプチとノイズが乗る、悪いときはプツプツと切れるという現象が起こっています。電波が入りにくくなった時のラジオみたいな感じ。ザーザーまではいかないけど。LTEの帯域では厳しいということか？というと、実はWi-Fi接続でもスピードテスト上の数値はLTEと同じぐらいなんです。これはおそらく、LTEでMAXの帯域が足りていないというよりも、最低限必要な帯域を常に確保するのが難しいというように見えます。Wi-Fi接続では完璧ではないまでも、プツプツ切れる頻度はかなり低いので、最大速度よりも回線の安定度の方が重要そうです。

操作感は？

動かしてみた感じは、平均すると入力からおよそ0.3～0.5秒程度反応が遅れる（感覚で）、といった所でしょうか。ラグを明確に感じるレベルです。快適なプレイ、とは言えないでしょうね。何をするにもキー操作からワンテンポ遅れるので、長時間のプレイはストレスが溜まりそうです。

ただ、全然プレイできないかというとそうでもなく、迷宮ぐらいなら普通にクリアできます。初日に迷宮には行ったときは重すぎて動きがカクカクになり、最終的に回線切断されてしまったのですが、バージョンアップ後はそこまでひどい感じにはなっていません。とはいえ、1秒ぐらい止まるような場合もあるので、安定とはほど遠いプレイ環境と言えるでしょう。

一方Wi-Fiの方はもうちょっとマシで、キー操作からのラグも（感覚で）0.2～0.3秒ぐらい。ラグがあるなと感じますし、テザリングとは少しの差ですが、これならまぁ許容できるかな・・・というぐらいです。やっぱり快適にプレイとは言えませんが。

ちなみに、拡張スライドパッドを付ければ、ボタン配置がWii UのProコンとかなり近くなりますので、そういう意味での操作の戸惑いは全くありませんでした。敢えて言えば、スタートボタンが遠い・・・ (*’-‘)

通信量ってどれぐらい？

テザリングプレイの場合、常にストリーミングで映像を受信し続けるので、通信量が心配になります。最近は7GB制限とかいろいろありますし。というわけでテザリング時の通信量を計測してみました。

 

「畑に水やり　→　職人仕事納品　→　迷宮」という日課コースで30分プレイした結果、通信量はおよそ180MB。1時間で350MB、3時間でおよそ1GBというところでしょうか。常にテザリングでプレイしたら1ヶ月でものすごい量になりそうですが、月に数回、一時的にテザリングでつないでプレイするぐらいなら、思ったよりは少ないかな、という印象でした。

初めての1本としてはオススメしない。既存プレイヤーが（かなり）割り切って購入する部類の物

以上まとめると、

4G(LTE) テザリング
・かなり圧縮ノイズの乗ったMpegみたいな映像。プレイできなくはないが・・・というレベル
・音はわりと頻繁にプチプチ途切れる。電波の入りが悪いラジオみたいな感じ
・ラグが明確に感じられ、すべての操作がワンテンポ遅れるので、長時間のプレイはストレスになる

Wi-Fiプレイ
・圧縮ノイズの乗ったMpegみたいな映像だが、テザリングよりは多少マシ（本当に多少だが）
・音はたまプツプツ途切れるけど頻度は少ない
・操作はラグを感じるが、テザリング時よりはマシ。まぁ許容できるか・・・というレベル

もやっとした映像、ぷつぷつ切れる音、ラグでストレスの溜まる操作感、常に回線切断をおびえながらするプレイ・・・。プレイする前は「職人仕事とかカジノぐらいなら普通にプレイできるんじゃない？」なんて思ってましたが、それすらもオススメできないレベルです。テザリングでプレイするのは「本当にどんな環境でも良いから今すぐプレイしたい」という時以外は全くオススメできません。

一方でWI-Fi（とその先に光回線）の場合は、今回試した水やりや職人仕事、迷宮、あとカジノぐらいならこなせそうです。ただ、あくまでも「こなせる」レベルで、快適とはほど遠いグラフィックや操作性でプレイすることになります。しかも、安定したブロードバンド回線が必要になるので、外出先のフリーのWi-Fi等ではまともにプレイできないと思われます。クラウド・ストリーミングゲームということで、ある程度予想される内容ではあるのですが、もう少し頑張って欲しいなぁというのが正直なところ。

と言うわけで、初めてDQXをプレイする1本としてはとてもオススメできません。DQX自体は本当に楽しい、良く出来たオンラインゲームだと思うので、（現状の）3DS版でプレイするのは非常に勿体ない。WI-Fi＋安定したブロードバンド回線が必須なら、ほぼ自宅でプレイすることになると思うので、それならWii Uのゲームパッドでプレイした方がよっぽどマシです。

3DS版を購入するなら、「メインのプレイ環境をWIi / WIi U / PCで確保している人」で、普段はそっちを使うけど、「職人仕事だけ寝る前によっとやろう」とか、「カジノを寝っ転がりならがやりたい」とかピンポイントで3DSを使いたい人向け、となるのではないかと思います。あとは、出張先や旅行先に持って行って、ホテルのブロードバンド回線で・・・とか。その場合、その時だけ3日間利用権を購入してプレイする、みたいな。かなり限定的なシチュエーションでしか当てはまらないでしょう。

非常に残念な話ですが、現状では幅広い3DSユーザーにアプローチする物にはなっていません。少なくとも、「3DS版のドラクエ10」ではなく、既存プレイヤーのための１オプションプレイ環境ぐらいでしかありません。常にアップデートで進化し続けるのがオンラインゲームですが、スタートラインがこれだと、いわゆる「3DS版のドラクエ10」を名乗れるレベルまでの改善は相当険しい道でしょう。

一方で、既存のプレイヤーでDQXにハマっており、携帯プレイできる環境をオプションとして持てるならプレイのクオリティについては割り切れる、と言う人には良いかもしれません。が、自分でも書いてても「そんなケースレアだよなぁ」と思います _(:3 」 ∠)